エストニアのICT教育プログラムとは?IT教育制度と仕組みについても

エストニアのICT教育プログラムとはどのようなものなのか、またエストニアのIT教育の概要と、エストニアがなぜそんなにITに力を入れているのかについてお話します。

エストニアのICT教育のプログラムとは

ICTプログラムとは、情報通信テクノロジー(ICT)という名の教育プログラムのことですが、エストニアではかなり力を入れている教育プログラムの1つです。

このICTプログラムの目的は、国際的なインタネットネットワークを築くことにあるようです。

その為、このプログラムを学んだ人が、ネットワークを築きながら、今後国際的に活躍していける環境を整えようと、国際的な講師や教授によって講義がされ、国際的に生徒を募集しています。

留学生も年々増えているようです。

エストニアのICTプログラムは、エストニアの国家の支持を受け、タルトゥ大学とタリン工科大学で、9人の国際的な専門家と、国際的に認められた講師や実務家である数十人のエストニア人のよって開発されたそうです。

その中には、NATO Cooperative Cyber Defence Centre of Excellenceからの専門家も含まれていたようです。

つまり、エストニアのICTプログラムは、ICT部門の専門家と国家が協力して作った、国際的な250以上の学位プログラムなのです。

ICT教育プログラムの制作中、質を高くする為に、プログラムマネージャーは以下のように話していました。

One of the aims of the ICT study programmes of our institutions of higher education is to become more international and involving lecturers with international experience is essential for the development of networks and getting new experience

要約:高度な教育制度であるICT教育プログラムの目的の1つは、さらに国際的になること、また、国際的な経験を持つ講師を取り入れることであり、これはネットワークの発展と新しい経験の獲得に不可欠である。

プログラム・マネージャー Karin Kuldmets

つまり、インターネット上で何が起こっているのかを世界的視点から認識し、エストニアのICTプログラムが世界中で通用するものとなるように、世界的にネットワークを広めながら作られたのが、エストニアのICTプログラムだということです。

ICTプログラムは、教育の質を上げ、IT業界の雇用主の期待に応えられるITスペシャリストを育成する為に、雇用主の勧告なども考慮したり、IT部門で起こっている全ての変化を認識し、あらゆる変更や更新が迅速に行われているようです。

また、教育内容は、ソフトウェアとハードウェアの両方の面から1つのカリキュラムを学ぶ工夫がされていたり、全ての教育コースに実践的な経験を入れて、学んだことを実用的に使えるプログラムに仕上がっていると言われています。

このICTプログラム教育の質を保つ為に、エストニアのIT教育制度には工夫があります。

IT教育制度と仕組み


エストニアは、そもそも、IT関係に限らず教育制度の高さを認められている国でもあります。

例えば、エストニアのタルトゥ大学は、ヨーロッパとアジアの大学ランキングで、1位のモスクワ大学、2位のノヴォシビルスク大学に続いて3位だそうです。

世界中の教育システムを評価することを目的とした、経済協力開発機構のPISA(世界学習到達度調査)によるとエストニアの生徒のテスト結果は、ヨーロッパで最高であり、これは教育制度が非常に強いことを指し示すそうです。

そして、エストニアのICTプログラムの品質を保持する為に、教師や学校長を含む教育組織は、HITSAという教育情報技術財団にサポートされているというIT教育制度があります。

現在、HITSAが開発している「Proge Tiger」という名のプログラムは、ICTプログラムと、エンジニアリング科学、デザインテクノロジーをターゲットとしたテクノロジープログラムに発展しているようです。

具体的には例えば、情報サービスやプロモーション、教材やトレーニングコースの開発、教育技術者の支援、技術をカリキュラムに統合する方法の開発、大会、セミナーや会議の開催といったサポートがICTプログラム教育を行う学校についていることで、プログラム教育の質を保っているそうです。

また、エストニアの小学校では、「テクノロジー革新」というテーマがあり、全ての科の教師がテクノロジーを授業に取り入れるようにしているそうです。

例えば、難しいコーディングなどが必要なく使える「Scratch」というプログラミング言語とオンラインコミュニティを様々な授業に取り入れているようです。

取り入れるテクノロジーや取り入れ方は教師が自由に選ぶことができるそうです。

また、必須科目以外にも、自由に選択できる科目があり、プログラミングやロボット工学、3Dグラフィックや情報科学などから好きなものを選ぶことができます。

私の知り合いの子も、自分の興味に最も合うものを選んでいました。

自分で選んだものだから、自主的に学ぶ姿勢があり、学ぶことがとても楽しいそうです。

いずれにしても、エストニアの教育にはIT関連の科目が早い段階からあるだけでなく、テクノロジーをどんな科目にも(例えば音楽の授業でさえも!)積極的に取り入れるというIT教育制度があるのです。

そして、ICTプログラムもIT教育制度にサポートされるという形で、プログラムの質を保たれているとのことです。

なぜエストニアはこんなにもITに力を入れるのか?

エストニアのIT教育の裏側にはもちろん、IT国家というエストニアという国がありますが、エストニアをIT大国に押し進めたものは、「プライバシーを損害される苦しみ」でした。

エストニアという国は、ロシアやナチス・ドイツに占領された過去がありますが、人権やプライバシーを尊重されることもない、支配された辛い時代があったとエストニア人は言います。

そして、エストニアという国がIT先進国になったのは、再び国土を占領される懸念と、エストニア国家と国民を守る為でした。

そして、再び他国に占領されることを避ける目的と、世界の国との繋がりを強める目的が、IT教育プログラムの裏にはあったと言えます。

IT教育プログラムを高度に育てる為には、国際的支援やコミュニケーションが必要であり、つまり、エストニアという国は、他とのコミュニケーション能力が長けていると言えるでしょう。

実際に、エストニア人が心を開いた時の、コミュニケーション能力の高さと助け合いの精神には驚かされることが多々あります。

エストニアのICT教育プログラムは、「世界を見方にしよう」つまり、「全世界が仲良くなろう」という意識の現れだと私は思います。

例えば、エストニアでは、サイバー攻撃から守ることについてのプログラムがありますが、これは、「インターネット上での攻撃をかわす方法を強めよう!そっちの国では何かいい方法ある?エストニアではこんな経験をしたから、こんな策があるよ」などと、世界規模で意見を交換し合い、世界規模で共に実施していくことで、世界の絆が深まっていくと私は思うのです。

インターネットというネットワークを使って世界が助け合いの絆で結ばれていけば、それこそ世界平和が来るかもしれません。

エストニアのIT教育は、国際的な情報を取り入れたプログラムを基に、国際的な教授や講師によって、国際的な生徒に伝授され、生徒は国際的な企業や世界各国へと就職していきます。

エストニアのIT教育の裏側には、そんな世界平和の可能性の1つが隠されているのではないかと私は感じています。

北海道の6割ほどしかない小さな国、エストニア。

正式に独立してから30年弱という若い国、エストニア。

そんなことをものともせず、辛い経験を活かして自信を持って自国の力を出し、世界と繋がりを築いていけるコミュニケーション能力の高いエストニア人。

エストニアのIT教育プログラムから学び得られるものは、インターネット関連の技術だけではなく、意識の高さと精神の強さ、行動力と発想力、コミュニケーション能力の高さや思いやりと分かち合いの心なのかもしれません。

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